経理の仕事はとても大切なもので、企業のお金の流れをしっかりと管理する役割を担っています。
- AIなどで自動化できる部分がある
- 仕事への貢献度が見えにくい
- 経験年数に応じて給料が上がっていく
経理職は他の職種と比べて年収が低くみられる傾向にありますが、実際には、経理の平均年収は約450万円あります。
- 自分のペースで仕事ができる
- 資格を取得することで給料アップ
- 年齢に関係なく経理の専門家として扱ってもらえる
- 会社の全てを数値で把握できる
- 転職市場での強い味方
実際に働いている著者が体験談を交えて、転職を検討するあなたに「経理の年収は低い?」に対し、年収を上げる方法5選を解説します。
経理の年収は実際に低いのか?一般的なイメージをデータで検証
経理の職種は、一般的には年収が低いというイメージが存在しますが、実際のところはどうなのでしょうか?
この記事では、経理の年収に関する国の厚生労働省の情報をもとに、その真偽を検証していきます。また、経理の年収を上げる方法についても紹介します。
経理の年収は他の職種に比べて低いのか?
経理の年収は、他の職種と比較して低いとよく言われています。しかし、実際にはどうなのでしょうか。基に、職種別の年収を比較しました。
職種 | 全国平均 年収 | 東京都 年収 | 参考URL |
日本の平均年収 | 458万円 | – | 詳細を見る |
経理事務 | 450万円 | 537.5万円 | 詳細を見る |
一般事務 | 490万円 | 577.5万円 | 詳細を見る |
医療事務 | 437.4万円 | 513.9万円 | 詳細を見る |
保険営業(生命保険、損害保険) | 607.1万円 | 718.1万円 | 詳細を見る |
住宅・不動産営業 | 578.3万円 | 628.6万円 | 詳細を見る |
スーパー店員 | 357.7万円 | 399.2万円 | 詳細を見る |
美容師 | 330.1万円 | 306.1万円 | 詳細を見る |
飲食サービス業 | 339.5万円 | 415.4万円 | 詳細を見る |
施設介護員 | 362.9万円 | 382.5万円 | 詳細を見る |
保育士 | 391.4万円 | 450.8万円 | 詳細を見る |
小・中学校教員 | 739.7万円 | 870.9万円 | 詳細を見る |
医師 | 1428.9万円 | 1248.2万円 | 詳細を見る |
看護師 | 508.1万円 | 564.1万円 | 詳細を見る |
警備員 | 334.3万円 | 372.8万円 | 詳細を見る |
日本の平均年収 | 458万円 | – | 詳細を見る |
経理の仕事の平均年収は約450万円。日本の平均年収458万円(参考:令和4年)とほとんど同じことが分かります。
厚生労働省の就業者統計データを見ると、経理の年収は低くないことが分かります。
ほとんどの職種において、全国平均より東京都の方が年収が高いことも分かるね!
経理の年収は年齢とともに上がるのか?
年齢が上がるにつれて、経理の年収も上がる傾向にあります。
年代別の平均年収は以下のとおりです。
年齢 | 年収 |
〜19歳 | 226.23万円 |
20〜24歳 | 300.87万円 |
25〜29歳 | 380.73万円 |
30〜34歳 | 422.33万円 |
35〜39歳 | 462.21万円 |
40〜44歳 | 485.02万円 |
45〜49歳 | 492.29万円 |
50〜54歳 | 506.76万円 |
55〜59歳 | 522.86万円 |
60〜64歳 | 418.83万円 |
65〜69歳 | 368.56万円 |
70歳〜 | 366.11万円 |
就業者統計データによると、経理事務の平均年齢は43.3歳です。
年齢とともに右肩上がりだね!最高で522.86万円^ ^
経理の仕事は、経験がモノを言う世界で、年代が上がるにつれて年収も上がっています。
経理事務の正社員やパートの人数とその割合
経理事務の就業形態はほとんどが正社員になります。内訳は以下のとおりです。
就業形態 | 就業者数(概算) | 割合(%) |
正社員 | 120万人 | 82.5% |
パート | 16万人 | 11.1% |
派遣社員 | 9万人 | 6.3% |
契約社員 | 10万人 | 7.9% |
アルバイト | 2万人 | 1.6% |
ほとんどが正社員だね!そして経理事務員は多いね^ ^
経理の年収が低いと言われている理由3選
経理職は他の職種と比べて年収が低くみられる傾向にありますが、実際には、経理の平均年収は約450万円です。
日本の平均年収458万円と経理の年収はほとんど変わらないね!
厚生労働省の就業者統計データを見ると、経理の年収は低くないことが分かります。
- AIなどで自動化できる部分がある
- 仕事への貢献度が見えにくい
- 経験年数に応じて給料が上がっていく
それぞれの理由について詳しく解説します。
AIなどで自動化できる部分がある
経理業務は、税金の知識などの専門知識が必要です。
一方で、日常の仕訳、入出金の確認、請求書発行などの単純作業はAIや会計ソフトで自動化できます。
- 税務の知識は必要だが、日常の単純作業は自動化が進んでいる
- 会計ソフトの利用で、決算書類の作成が容易に
- キャッシュレスの普及で、小口現金の管理や経費精算業務が減少
総務省が発表している情報通信白書によると「AI導入によって自動化してほしいと思う業務」という問いに対し、日本の有職者に尋ねたところ以下の結果でした。
- 40.1%:定型的な一般事務(例:伝票入力、請求書等の定型文書作成)
- 34.8%:定型的な会計事務(例:経費申請のチェック、計算)
- 29.7%:簡単な手作業の生産工程(例:単純加工、単純組立)
経理業務の多くは決まった形があり、反復作業が多い特徴がありますが、自動化で経理事務のチェックが不要になるわけではありません。
単純業務がシステムやAIに代替されるだけで、経理業務がすべてAIに置き換わるわけではありません。
今後、10年20年と経理で活躍するためにはAIの補助を受けつつ、人間のコミュニケーションスキルがとても重要。
財務や収益予測などはAIの補助を受けつつ、上層部への報告や部署間の調整には、人間同士のコミュニケーション能力が求められます。
- 自動化することで、業務効率化につながる
- 入力ミスやチェック漏れなどの人的ミスを削減
- 結果的に経理担当者の負担の減少へもつながる
経理事務は業務の一部が自動化しやすい職種です。これが「経理事務の年収は低い」と言われる要因のひとつです。
仕事への貢献度が見えにくい
経理事務は営業職のように成果指標がなく、実際の貢献度が見えにくい部分があります。
仕事の実績を具体的な数字で示すのが難しく、その部分が評価されにくい原因となっています。
- 直接、売上や利益に貢献できる部分が少ない
- 仕事の実績を具体的な数字で示すのが難しい
- 営業職のように成果指標がなく、プラス評価、マイナス評価ともに受けにくい
サッカーでは、得点を決めるフォワード(攻め)は華やかに見えます。一方で、ディフェンダー(守り)はフォワードと比べると地味で目立たないかもしれませんが、非常に重要な役割を担っています。
経理事務はまさにサッカーでいうディフェンダーの役割。会社になくてはならない大切な役割を担っています。
経理事務は仕事への貢献度が見えにくい職種です。これが「経理事務の年収は低い」と言われる理由のひとつです。
経験年数に応じて給料が上がっていく
経理の給料は経験年数に応じて上がります。
給料が経験年数に応じて上がるのは経理事務だから特別というわけではなく、日本の多くの企業で採用されている年功序列と同じです。
大学卒業後に新卒で入社してから8年間、以下のような働き方をしてきたAさんとBさん。
- バリバリ働いて業務の効率化にも力を入れてきたAさん
- 適当にサボりって、必要最低限の仕事をしてきたBさん
実際のところ、悲しい現実ですが給与はほとんど変わりません。
良くも悪くも年功序列が残ってる仕事なので、若手ほど年収が低くなってしまうのが現実なんだね。
「経理の年収は低い?」に対し、経理の年収を上げる方法5選
経理職は他の職種と比べて年収が低くみられる傾向にありますが、実際には、経理の平均年収は約450万円です。
- 自分のペースで仕事ができる
- 資格を取得することで給料アップ
- 年齢に関係なく経理の専門家として扱ってもらえる
- 会社の全てを数値で把握できる
- 転職市場での強い味方
実際に働いている著者が体験談を交えて、「経理事務の年収は低い?」という人たちに対し、経理の年収を上げる方法を5つ解説します。
自分のペースで仕事ができる
作業をマイペーすに進めれるのは、経理の魅力のひとつです。
仕事の量や期日はコントロールできませんが、仕事の進め方は自分の裁量で決めれます。
- 経理の仕事は自由度が高い
- 一人での作業が多く、マイペースで進めることができる
- 仕事の量や期日は固定されているが、進め方は自分の裁量
- 経理は自分らしい働き方を選べる職種
働き方は人それぞれで、私が知っている経理部員は
- 効率的に早く帰る人
- 残業代目当てで残業しまくる人
上記のように両極端です。マイペースに進めることができて、誰かの巻き添えで残業することはほとんどありません。
経理は自由度が高く、自分らしい働き方を追求できる職種だね!
資格を取得することで給料アップ
経理は専門職のため、資格を取る事で業務に対する熱意をアピールすることも可能です。
全くの経理未経験者の場合は、簿記3級、2級を取得し、会計の基礎知識を身につけることがオススメです。
簿記2級を持っていると資格手当として、1,000〜10,000円ほど給料に上乗せされるケースが多いです。
資格取得を目指すなら簿記2級はとりたいね!
資格取得は自己成長の証でもあり、転職市場での競争力を高める大きな武器となり、応募できる求人の幅も広がります。
» 経理事務は資格なしでもOKな理由
年齢に関係なく経理の専門家として扱ってもらえる
経理事務は、新入社員や転職者でも、周りからは会計・税務の専門家と扱われます。専門家の世界は、年上も年下も関係ありません。
大切なのは知識。経験はもちろん大切ですが、会計や税務の知識があるか、それをどう実務に活かすかが重要です。
「この食費は、本当にこのカテゴリでいいの?」と疑問に思ったら、その知識を元に直属の部長であっても質問できます。
新人であっても、しっかりした知識があって指摘内容を正確に伝えれば、だんだんと一目置かれるようになります。
- 同僚や上司、他部署の方々からも信頼を得られる
- 年齢や経験年数を問わず、多くの方から頼られる存在に
経理の仕事は「手に職」。勉強好きでしっかりと伝えれる人なら、きちんと評価される職種です。
経験が浅くても、知識とその活用方法で差をつけることができるのが経理の大きな魅力のひとつです。
» 経理の仕事内容
会社の全てを数値で把握できる
経理は、会社の財務状態を一番深く知る職種です。
経理ってただの「記録係」じゃないんです。経理に携わると、まるで魔法のように、会社の全ての動きが数値として目の前に現れます。
企業の裏側を知ることができ、経営の視点を持つことができるようになります。
- 経理は会社の全ての動きを数値で把握できる
- 各部署の売上、原価、人件費、研究費など、詳細な情報を知っている。
- 経理はビジネスの核心を理解するための重要
各部署が自分の専門分野に詳しいのは当然ですが、経理では各部署がどんな仕事をしているのか、売上、原価、人件費、研究費、全ての動きが一目瞭然。
全ての情報が数値でわかります。
経理は学校の先生のようなもの。全ての生徒の動きや成績を把握しています。
経理の経験を活かし、社内の経営や企画職へ進む人も少なくありません。実は、経理はビジネスの核心を理解するための最初のステップなんです。
経理、ただの記録係ではなく、会社の健康状態を知るキーパーソン。その魅力、もっと知ってみませんか?
転職市場での強い味方
どの企業にも経理の役割は存在し、転職が非常にしやすい職種です。
例えば、トヨタ、NTT、ソフトバンクでも共通のルールで経理業務が行われている
どの企業の経理であっても、基本的には共通のルールにそって処理をします。
- どの企業にも経理の役割は存在する
- 経理の知識や経験は、どの会社に転職しても生かせる
- 転職しやすく、新しい職場でのスタートも容易
- 転職エージェントで自分の市場価値を知ることがキャリア形成の第一歩
経理の知識や経験は、どの会社に転職しても生かせます。転職しやすく、新しい職場でのスタートもしやすいと言えるます。
わたし自身も、転職エージェントのMS-Japanに登録してみると、1ヶ月で2社から「面接確約オファー」を受け取りました。これは企業からの直接のスカウトです。
経理のスキルや経験は需要が高いね!
経理に少しでも興味があれば、まず転職エージェントで自分の市場価値を知ることが大切。
市場価値を知ることは、理想の働き方、キャリアを考えるうえでメチャクチャ重要です。
» 経理に強いオススメ転職エージェント
【まとめ】経理は給料は低い?と言われる理由と年収アップ方法5選
「経理の年収は低い?」と言われる3つの理由は以下のとおりでした。
- AIなどで自動化できる部分がある
- 仕事への貢献度が見えにくい
- 経験年数に応じて給料が上がっていく
「経理の年収は低い」の理由をそのまま鵜呑みにするのではなく、長期的に解決できるかに焦点を当てることが大切です。
経理職は他の職種と比べて年収が低くみられる傾向にありますが、実際には、経理の平均年収は約450万円です。
- 自分のペースで仕事ができる
- 資格を取得することで給料アップ
- 年齢に関係なく経理の専門家として扱ってもらえる
- 会社の全てを数値で把握できる
- 転職市場での強い味方
実際に働いている著者が体験談を交えて、転職を検討するあなたに「経理の年収は低い?」に対し、年収を上げる方法5選を紹介しました。
知識を深めることで、経理事務に転職してよかったと感じている人も多いです。経理の知識を身に着けることでやりがいを持って働くことができる仕事です。
本記事を読んで、経理について少しでも知ってもらえると幸いです。
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