簿記2級は経理職の必須知識です。
「簿記2級を持っていると食いっぱぐれない」と一度は聞いたことがあるのではないでしょうか。
- 経理職の第一歩だが、実務経験がなければその価値は十分に発揮されない
- 簿記2級と実務経験を併せ持つことで、食いっぱぐれないキャリアが築ける可能性が高まる
- 資格と実務経験をバランスよく持つことが、経理職での成功の鍵となる。
この記事では、簿記2級資格を持つことの真の価値と、実務経験を積む重要性にポイントをあてています。
- 【実務経験が大事!】簿記2級があれば食いっぱぐれないはウソ
- 簿記2級があれば食いっぱぐれないと言われる理由3選
- 食いっぱぐれないためのスキルとマインド3選
簿記2級と実務経験は相互に補い合い、食いっぱぐれないために何が大切かを解説します。
【実務経験が大事!】簿記2級があれば食いっぱぐれないはウソ
簿記2級は、経理職へ就職、転職の重要なスキルです。
ただ、簿記2級を持っているだけで食いっぱぐれないとは言えません。
- 簿記2級の資格だけではなく実務経験も重要
- 食いっぱぐれないためには実務経験とのバランス
実務経験と簿記2級を組み合わせることで、食いっぱぐれない資格としての真価が発揮されます。
簿記2級の資格だけではなく実務経験も重要
経理は、基本的な簿記の知識があれば業務がこなせるため、資格だけではなく実務経験も重視されます。
簿記2級は価値ある資格ですが、経理の実務経験と簿記2級を合わせることで食いっぱぐれない資格といえます。
経理で働いている人の中には、簿記の資格を持ってなくても、バリバリ業務をこなしている人も多いね!
経理の業務経験に加え、簿記2級を取得することで、どこでも使える即戦力として重宝されます。
企業は、新たに雇用する際に、簿記2級資格を持っているだけではなく、実務経験も積んでいる人材を優先的に採用する傾向です。
実務経験がある人材のほうが、即戦力として働けるため、企業にとってはコスト面でも効率的だからです。
簿記2級を取得して食いっぱぐれないようにしたい人は多い!
持ってる資格が簿記2級とFP2級ぐらいしか無いので、もうちょっと食いっぱぐれない資格が欲しい
引用:X(旧Twitter)
日商簿記2級受かりました! 転勤や年末年始のバタバタもあり結局足掛け1年以上(正味勉強時間はそこまででもない)掛かりましたが合格できて良かったです 今後は何か相性の良い資格をもう1,2コ取って、社内で生き残る選択肢を増やしつつ、食いっぱぐれないようにしたいと思います
引用:X(旧Twitter)
簿記2級はまあ取って損はない…食いっぱぐれないはず…
引用:X(旧Twitter)
上記のように将来に不安を感じ、簿記2級を取得して「食いっぱぐれないようにしたい!」と考えている人が多くいます。
「食いっぱぐれない」は、仕事がなくて困る、という心配が少なくなることを意味しています。
簿記2級資格を持っていると、経理や事務の仕事に就けるチャンスがグッと高まります。
- 自分の属する部署やプロジェクトがどのような状況なのか分かる
- ・自分の仕事は会社の利益につながっているのか?
・どうすれば利益を増やせるのか?
上記について「分かる会社員」と「分からない会社員」では差がつくのは当然です。
社長も、分かる人の給与を上げやすいでしょう。管理職やプロジェクトマネージャーなら、会計的な目線は必須です。
- 転職先候補の会社がどのような財務状況か分かる
- ・会社が重視しているポイントはどこか?どこにお金を使っているのか?
・この会社は好調なのか?それともヤバいのか?
・倒産の可能性は?
簿記の知識があれば、財務諸表を見ることで上記のことが分かります。また、入社した途端に転職先が倒産する事態は、ある程度避けられます。
お金の流れをきちんと管理できる人は、どの会社でも必要です。
例えば、家計を管理するとき、お金の出入りをきちんと記録することは大切です。企業でも同じです。
また、簿記2級を持っている人は、資格手当がもらえることもあり、給料アップの可能性もあります。
簿記2級があれば食いっぱぐれないと言われる理由4選
簿記は企業の財務状態を把握し、適切な経営判断を下すための重要な知識と技術です。
- 簿記はビジネスの基盤
- 時代を超えたビジネススキル
- 天才的な投資家や実業家も勧める間違いないスキル
- 転職市場での強い味方
簿記はビジネスの基盤
簿記は、企業のお金の流れを正確に記録し、財務状態を評価するための基本的な知識と技術を持つ資格です。
世界に名だたるAmazon、グーグル、Appleといった超大手企業も簿記の技術を使いながら会社を経営しています。
アメリカの超巨大企業から日本のスーパーに至るまで、世界中のビジネス現場で使われているのが簿記というワケです。
- お金の流れを記録し、企業の健康状態をチェックするための知識と技術を証明
- 経理や事務の仕事に就くチャンスが高まり、食いっぱぐれる心配が減少
- 資格手当がもらえることもあり、さらに昇進のチャンスも広がる
日商簿記には、初級・3級・2級・1級という4つのランクに分かれています。初心者は簿記3級からスタートするのが一般的です。
日本商工会議所のホームページでは簿記2級について、以下のような記載があります。
経営管理に役立つ知識として、企業から最も求められる資格の一つ。 高度な商業簿記・工業簿記(原価計算を含む)を修得し、財務諸表の数字から経営内容を把握できるなど、企業活動や会計実務を踏まえ適切な処理や分析を行うために求められるレベル。
引用:日本商工会議所
簿記2級は、一般企業の実務経験を想定した中級レベルで、就職・転職に有利な資格です。
財務諸表から経営内容を把握し、適切な処理や分析を行う能力を証明するものです。
時代を超えたビジネススキル
どんな時代であっても会社の経営成績や財政状態(財産)の把握は欠かせません。
現代はAIの進展によりトレンドが常に変化している状況です。そんななか、簿記検定の主催である日本商工会議所は、現代は「3言語」を学ぶ時代と示しています。
3言語とは、英語・プログラミング・簿記の3つです。具体的な理由は以下のとおりです。
- 「英語」はグローバル化の進展による「人と人」を繋ぐもの
- 「プログラミング」は爆発的に拡大しているIT社会で「人とコンピューター」を繋ぐもの
- 「簿記」は経営や経済の理解力を身につけるために「人と企業」を繋ぐもの
このように、「人と人」・「人とコンピューター」・「人と企業」どれに関してもこれからの時代で欠かせないものばかりです。
天才的な投資家や実業家も勧める間違いないスキル
世界一の投資家ウォーレン・バフェット氏は、2023年時点で約13兆円以上の資産があると言われています。
バフェット氏は共同経営者の娘から大学で何の科目を専攻すべきかと相談されたときに、会計はビジネスの言語であるため「会計」と答えたようです。
バフェット氏はアメリカ人で、住んでいる国も違うため、直接「簿記」と言ってませんが、会計を一番体系的に学べる資格が簿記なのは間違いありません。
天才実業家である堀江貴文氏(ホリエモン)は自身の本でも簿記を学ぶ必要性を以下のように語っています。
- 学校教育で、お金に関する知識や簿記を教えるべき
- AI時代であっても簿記は理解してほしい知識
簿記2級を学ぶと、工業簿記(製造業の原価計算)、予算管理、連結決算(企業グループの財務諸表作成)も理解できます。
企業会計に関わるニュースは、一通り理解できるようになります。
» キャリアアップを目指せ!簿記2級を活かせる仕事
転職市場での強い味方
どの企業にも経理の簿記に関する役割は存在し、転職が非常にしやすい職種です。
例えば、トヨタ、NTT、ソフトバンクでも共通の簿記を使ったルールで経理業務が行われている
どの企業の経理であっても、基本的に簿記を使った共通ルールにそって処理します。
- どの企業にも経理の役割は存在する
- 経理の知識や経験は、どの会社に転職しても生かせる
- 転職しやすく、新しい職場でのスタートも容易
- 転職エージェントで自分の市場価値を知ることがキャリア形成の第一歩
簿記の知識や経験は、どの会社に転職しても生かせます。転職しやすく、新しい職場でのスタートもしやすいです。
経理のスキルや経験は需要が高いね!
経理に少しでも興味があれば、まず転職エージェントで自分の市場価値を知ることが大切。
市場価値を知ることは、理想の働き方、キャリアを考えるうえでメチャクチャ重要です。
» 経理に強いオススメ転職エージェント
食いっぱぐれないためのスキルとマインド3選
企業に採用される確率をできる限り高くするための必要なスキルとマインド3選は以下のとおりです。
- 落とされても諦めない
- どこにいっても通用する「ポータブルスキル」を身につける
- ライティングスキル、いわゆる「文章力」
落とされても諦めない
経理未経験の場合、応募も多く普通に選考で落とされます。
「未経験可」で募集していても「実は経験者が欲しい」企業も多くいるからです。
何かをチャレンジする時に不安になるのは当然で初めから不安を感じない人はいません。
- チャレンジできた自分は素晴らしい
- チャレンジして後悔せずに済んだ
- 諦めない
- 私は失敗したことがない。ただ、1万通りの上手くいかない方法を見つけただけだ。(トーマス・エジソン)
経理未経験から内定を勝ち取るためには、応募数を少しでも増やしチャンスを広げる必要があります。
失敗こそ自分を成長させてくれる大切な経験です。
ときどき「3社も応募したのに受からない…」という相談もうけますが、応募数が全然足りません。
10社20社と応募していけば、あなたの良さを理解してくれる企業は必ず見つかります。
「A者」不採用→はい次!「B社」くらいの気持ちで、根気よく選考に挑んでください。
後悔しない人生にするためにも「自分が理想とする人生」はどのようなものか自分と向き合い、行動ていきましょう。
後悔しない人生にするために、思い切ってチャレンジしよう!
» 経理へ転職で年収アップ!うまくいく人の特徴と役立つ即効テクニック
どこにいっても通用する「ポータブルスキル」を身につける
ポータブルスキルとは、持ち運び可能などこにいっても通用するスキルのこと。いつでも、どこでも、誰とでも、仕事をするうえで役に立つスキルです。
- ライティングスキル(読者の視点に立ち、明解で分かりやすい文章を書く力)
- ポジティブシンキング(思考や言葉を、より前向きに言い換える力)
- タイムマネジメント(的確な優先順位付けによる時間を管理する力)
- 思考術(話に道筋を立てて、状況に合わせて最適に選んで使いこなす力)
- 会計スキル(会社や個人事業の決算書を作ったり、他社の決算書を分析したりする力)
- PCスキル(パソコンの文字を打つスピードが上がって仕事が速くなる)
これからの時代、終身雇用が崩れ転職が当たり前の時代になってきているなかで、ポータブルスキルがますます必要になってきます。
- 人材の流動化(終身雇用が崩れ、転職が当たり前に)
- 企業やビジネスモデルの短命化(企業やビジネスモデルの旬は、大企業でさえ15~20年に)
会社員は40年、50年働く一方で、企業やビジネスモデルはそこまで持続できない現状があります。
トヨタ自動車の社長は「現状のままでは終身雇用の継続が難しい」、経団連の中西宏明会長も「終身雇用を前提にすることが限界になっている」と発言しています。(参考:日経ビジネス「相次ぐ脱終身雇用宣言、信頼と責任築く経営哲学いずこに?」)
企業側も終身雇用の維持を諦めている気配がある。「これからも終身雇用は続く」と考えるのは、今の日本ではかなり難しい。
トヨタ自動車の社長などからの発言からもわかる通り、どこにいっても通用する「ポータブルスキル」の重要性は、高まり続けているってことだね!
一番オススメなポータブルスキルの鍛え方はブログ挑戦です。
ポータブルスキルを習得するのに、ブログが最適だと考える理由は以下のとおりです。
- ライティング力が身につく→ライティングスキル
- 読者に好かれる文章力が身につく→ポジティブシンキング
- 本業とブログ副業の両立で時間管理術が身につく→タイムマネジメント
- 「こういう読者ニーズがあるのでは?」という仮説思考も鍛えられる→思考術
- パソコンの文字を打つスピードが上がって仕事が速くなる→PCスキル
やりたい副業や伸ばしたいスキルアップ手段がないなら、ブログに挑戦してみましょう。
ブログは月3万円~5万円、うまくいけば月100万円以上稼げるチャンスがあるだけでなく、SNS発信などを通じて新しい仲間と出会うきっかけにもなります。
ブログは仮にお金を稼げなくても持ち運び可能な「ポータブルスキルが残る」という意味では、かなりリスクの低い選択肢といえます。
ライティングスキル、いわゆる「文章力」
仕事をしていると、日々いろいろな場面でライティングスキル(文章力)が試される場面があります。
- 転職活動で履歴書を書くとき
- 日報や週報を書くとき
- 企画書や報告書を書くとき
- 同僚や取引先にメールするとき
ライティングスキルが高い人の文章は、主に以下のような特徴があります。
ライティングスキルがあると以下のように経理事務に役立つことばかりだと分かります。
- 読みやすく分かりやすい
- 読み手を不快な気分にさせない
- 趣旨が明快(気持がよいほど、はっきり筋道が通っている)
- 論理的(きちんと筋道を立てて考える)
PRESIDENT Onlineの「年収500万vs1500万の「書く力」と「稼ぐ力」によると、文章力と年収はキッチリと相関関係にあることが分かります。
年収1,500万円以上の社員のうち「書くことが苦手」と答えたのは36.4%と回答した一方で年収500万円台の社員のうち58.3%が「書くことが苦手」という調査結果でした。
年収が高い人は書くことが得意な傾向にあるんだね!
文章力があるかないかで、昇進や取れる仕事の数、仕事の単価などが大きく変わってきます。
ちなみに、ライティングスキルと同様にタイピングスキルも重要です。経理事務では、タイピングの速さが生産性に直結するからです。
【まとめ】簿記2級を食いっぱぐれないものにするために
簿記2級は、食いっぱぐれない資格なのか?について解説しました。
- 簿記2級の資格だけではなく実務経験も重要
- 食いっぱぐれないためには実務経験とのバランス
企業に採用される確率をできる限り高くするための必要なスキルとマインド3選は以下のとおりです。
- 落とされても諦めない
- どこにいっても通用する「ポータブルスキル」を身につける
- ライティングスキル、いわゆる「文章力」
世界中の大企業は、簿記の知識を活用しており、時代とともに変わるビジネスの世界でも、簿記の技術はいつも価値あるものとされています。
特に、簿記2級資格は企業から高く評価されており、昇進や転職のチャンスを広げ、資格手当を受け取る可能性も高まります。
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